南富良野について

About 南富良野町

 南富良野町は、北海道のほぼ中央に位置し、東西に貫流する空知川に沿って6つの集落から形成されています。四方は山並みに囲まれ、面積としては、ほぼ東京都と同じという広大な土地を持ちながら、その大部分は自然のままの豊かな森林で占められており、北は富良野、南はトマム・サホロのリゾート地に隣接し、町の中間に豊かな水を湛える『かなやま湖』は、訪れる人に憩いとやすらぎの時間を与えてくれます。明治24年に入植し、平成23年で開基120年を迎えました。町の産業としては、農業や酪農、林業が主となっており、日本全国に向けて出荷する人参や、ジャガイモの種芋生産は有名です。また恵まれた自然を生かして、夏は空知川のラフティングやカヤック、キャニオニング、冬は、かなやま湖のわかさぎ釣りや、犬ぞり大会、カーリングではオリンピック選手も輩出し、世界に誇るドライパウダーが、スキーヤー・スノーボーダーを魅了しています。

南富良野のだからできる これからを生きる子ども達への強く正しく成長する人間教育。

「キッズコムファーム」という開拓村づくりプロジェクト。
手付かずの自然が多く残された南富良野町で子どもの基礎教育事業を手掛ける株式会社キッズ・コムが町と協力し、これからを生きる子ども達の育成を真剣に行う。
土地の提供、町との協力を快諾した池部町長とキッズ・コム代表の西山がこれから突き進むべき未来について語り合う。2013年対談実施

手付かずの大自然に囲まれた南富良野町

西山このたびは「キッズコムファーム」へのご理解をいただき、本当にありがとうございました。私自身1年がかりで理想とする環境を探し続け、何とかこの南富良野町にたどり着いたものですから、もし池部町長からお断りされたらどうしようかと、内心ドキドキしていたんですよ。

池部こちらこそ私たち南富良野町の自然を評価していただけたことに大変感謝しております。富良野というブランドの中でも南富良野は独自の魅力を持っておりましてね。広大な土地の中に、空知川・かなやま湖を有し、太陽と森と湖の町として自然と共存して生きる、美しい町というのが南富良野町独自のブランドになっているんですよ。

西山そう、そこなんですよね。同じ北海道の中でも、実は色んな場所を見て回りましたが、透きとおった清流、それが注ぎこまれる大きな湖、湖畔に映し出される山・平地・空の大パノラマが拝め、そこに緑があり、白い雪があり、秋には目を瞠る紅葉に酔える、そんなすべてを備えた大自然がありながら、プロジェクトに必要な空港からの導線も抜群なところは、この南富良野町だけでした。そんな大自然のイメージが色濃い北海道ですが、最近は随分開発が進んできているんでしょうね。

池部こんな大自然の中で暮らしていても、いろいろと便利なものが出回っていますから、自然から学ぶ機会も減ってきています。最近道内で起きた大規模な停電でも、電気に頼りきった生活を送っているせいで、いざというときにどんな行動をとればよいのか、見失ってしまっている人も多かったそうですからね。もうすっかり昔の生活を忘れてしまっているんでしょうね。

幼少期に必要な経験・体験の本質

西山極寒の大自然と共存している北海道の方でさえ、どうすべきか見失ってしまう。都会で生活している人たちだとなおさらです。だからこそ私たちが大切にしている幼少期の「五感」教育には、自然との関わりあいが欠かせないんです。英語教育や右脳開発、英才教育というのも、もちろん大切なのですが、頭脳で考える理論や理屈の元になる言葉を正しく吸収するためには、体全部を使い、かつ「五感」で身につく感覚的な教育が必要だと思うんです。それも手付かずの大自然の中で、経験・体験することしかないと思っています。それもどれだけ幼少期に経験し、自分のものとして感性を研ぎ澄ませることができるのか、そこが肝心なんです。

池部それができる場所として、この南富良野町を選んでいただけたのですね。

西山そうです。池部町長には何度もお話させていただきましたが、私たちが手がける「キッズコムファーム」は、一般的な体験型施設とは、まったく異なったものを考えています。大きくは2つ。ひとつは、村自体を作っていく「開拓プログラム」。もうひとつは、自然の中で学ぶ「体験プログラム」です。まずは、村自体を子ども達の手で作ってもらう「開拓」を体験してもらいます。そこには、都会のようなでき上がった枠組みや安全もなく、自分たちで考え、水や風の流れを読み、土を耕すのです。畑自体を開墾したり、柵を作ったり、生活の場そのものを作り上げていくプログラムなのです。そして「体験」プログラムでは、南富良野の自然を感じる遊び、木に登ったり、川で遊んだり、かまくらを作ったり、丘スキーをしたり、虫や動物たちと触れ合う機会を多く持ってもらいたいと考えています。また、生きていくために必要な、火を熾すために木を切り倒し、薪を割り、炭づくりもする。それに子ども達だけで、自分たちが畑で作った野菜を使って食事を作ったりと、生きていく力を養う場を提供したいと考えています。

池部南富良野町はもってこいの地だと思いますよ。北海道という土地柄、開拓を経験してきた人たちが町にもたくさんいますし、農業・酪農に携わる人もたくさんいますので、西山社長の提唱するプログラムに協力させていただけることも多いと思います。実際、今までも、夏の空知川を使ったラフティングやキャンプ、冬はかなやま湖でわかさぎ釣りや犬ゾリ体験、スノーキャンプなどを観光産業として展開していますから、そういったノウハウも提供できると思います。

西山それは頼もしい、ぜひご協力お願いします。

大自然の中でこそ「五感」は養われる

西山隣町の富良野に比べると、南富良野町は開発が進められていませんが、何か理由はあるのでしょうか?

池部はい。手付かずの自然こそ、我々の財産である、それを歴代の町長が引き継いて守り続けているんです。もちろん私も継承しています。かつては名産として、幻の淡水魚である「イトウ」の養殖にも力を入れていたこともありましたが、生態系を壊してまで名産にすべきかと、熱い議論を交わしたこともありました。結局、養殖は凍結して、自然に人間が介在するのではなく、自然に手をつけないことこそが町の財産だという結論に至ったのです。これからが本格的な冬になってきますけれど、この自然をご覧になられてびっくりされているんじゃないですか?

西山いえいえ。私は長崎の小さな島で生まれ育ちましたから、大自然で何もないことには抵抗はありませんよ。むしろ、何もなかったからこそ得られたことが多いと私自身が経験していますからね。波や風の音、潮のにおい、空や海の色を見て、身を守る術を身につけ、木を切り、石や土を使って遊び道具も自分で作っていました。海や川で泳ぐことや火を使って焚き火をしたりすることも、今ではすべて危険な行為として見られてしまいますが、私たちが子どもの頃は、そんなことが経験できたからこそ、安全に遊ぶ方法やケガしない方法を自らで見つけることができました。でも、それが体験できる場所がなくなってしまっているんですよ。

池部この南富良野町でもなくなりつつあるのかもしれません。私が小さい頃なんかは、木を伐採するときに巻きついたブドウのツルが邪魔になるので、それを切り落とすんですよ。子ども達がそれを使ってターザンみたいに遊び道具にしていましたね。おもちゃなんて、この大自然の中にはいっぱい転がっている。それが昔の日本の姿でしたからね。

西山そうなんです。都会では、おもちゃをたくさん与えることが教育には必要だと言われています。私はそれは間違っていると思っています。おもちゃを使える人間よりも、おもちゃを作り出すこともできる人間づくり、それが私の考える教育なんです。決して、大人が用意して与えてはいけないんです。子ども達が自発的に考えて、自らで行動していく。そういった教育をこの南富良野町というすばらしい場所で身につけてほしいと思っているんですよ。

故郷を持たない子ども達に故郷をつくりたい

池部 うれしいですね。そうやって毎年多くの子ども達が南富良野町にやってきてくれる。そして自分たちの故郷のように、この南富良野町のことを思ってもらえると素敵なんですがね。

西山もちろん、それは長年温めて続けてきたことなんですよ。核家族が多く、都会で育った子ども達の中には故郷を持たない子も増えてきています。ですから、私たちのこの事業を通じて、子ども達に故郷を持つ楽しみも味わってほしいと思っているんです。自分たちで開墾した土地で、種を蒔いた野菜の成長を見て、木々の成長や季節を感じるために、故郷に戻ってくる。「キッズコムファーム」はそんな場所であり続けたいんですよ。

池部当初、このお話をお聞きしたときに、ピンときたんですよ。南富良野のことをいつまでも思い続けてくれる人が1人でも多くいてくれて、いつかあの町に帰りたい、住んでみたいと思ってくれる人がいてくれるだけで、我々の町づくりにも励みになりますよ。

西山大人になって、きっと南富良野町にふるさと納税してくれるでしょうね(笑)

池部それも期待しているんですよ(笑)

西山(笑)。南富良野町は子育てのための支援が厚いとお聞きしたんですが?

池部そうなんです。今、実施しているのは22歳までの医療費無料化で、追って給食費無料化の実施や大学の奨学金を町が持つという動きもはじめています。小さな町だからこそできるんですよ。あとは、沖縄の子ども達を招いて町同士の交流なども盛んに行っているんです。雪の量を見てびっくりしている子どもも少なくありませんよ。

西山そうでしょうね。沖縄は、「キッズコムファーム」の原点とも言える当社のイベントの地でしてね。ジャングルの中で、遊び道具も何もないところで1週間を過ごすというプログラムを実施しているんです。ただ、雪は降りませんし、ハブはいても熊などはいませんから、危険と隣り合わせで生活するということが少なかったりするんです。ある程度の危機感がなければ、「五感」は育まれないと思っていまして、それで「キッズコムファーム」を事業にして北海道で場所探しに時間を費やしていたんです。ちなみに沖縄はどちらの町と交流されているんですか?

池部(国頭郡)本部(もとぶ)町です。

西山ええっ、うちの沖縄のジャングルキャンプも本部なんですよ(笑)

池部この縁は偶然ではないような気がしますね。運命的なものを感じています。

西山そう言っていただけるとうれしいです。この「キッズコムファーム」は必ず成功させますので、ぜひこれからも末永くご協力ください。

池部こちらこそよろしくお願いいたします。南富良野町を本当の故郷と呼んでもらえるように、全力でご協力させていただきます。

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株式会社キッズ・コム

 0120-8909-56ワックワク(キッズ)コム

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